Artisans & More

2025/12/03 17:40

知らなかった世界に出会う ジビエという美味しい話 vol.1

「初めてジビエ食べたのって、いつ?」そう聞かれて、ちょっと困った。なぜなら——わたしには、「ファーストジビエ」の記憶がないからだ。ジビエの仕事をしている人間がそんなことでいいのか、と言われそうだけれ...

2025/11/18 21:56

国の“未来の食卓リスト”に、ジビエが載った日

国の“未来の食卓リスト”に、ジビエが載った日FOOD SHIFTセレクションは、農林水産省が進める「ニッポンフードシフト」の一環として、“これからの時代にふさわしい食のかたち”を選ぶ取り組みだ。地産地消、国産農...

2025/11/02 10:26

うまい話じゃ、山は動かない。

──ジビエは「獲る」のも「食べる」のも、むずかしい話だ。最近、友人がジビエソーセージをお取り寄せした。「鹿って意外とあっさりしてるんだね」と言いながら、ワインと一緒に嬉しそうに頬張っていた。その顔を...

2025/10/15 10:00

白は静かに濃くなる——ジビエ・サラミ小論

最初に目が惹かれるのは、赤でも艶でもなく白だ。粉砂糖みたいな外皮が、皿の上でやけに落ち着いている。派手さはないのに、視線を動かすのが惜しくなる。この白は飾りではない。水分を外へ押し出し、うま味を内...

2025/10/11 00:00

森を額装する料理——パテ・アンクルート

パンでもケーキでもない。けれど、この一片は確かに「切り分ける歓び」の仲間だ。焼き色の衣は額縁、ピンクは森の夕暮れ。栗や木の実がぽつりと現れ、断面は地図みたいに語り出す。野生の香りは騒がない。無添加...

2025/10/08 10:00

刃の履歴書

最初に名乗るべきは、人ではない。この部屋でいちばん年上なのは、黒ずんだ鋼だ。錆は失敗の痕じゃない。迷わなかった証拠だ。曲がりは、山の地形を写した記憶。ゆるく反った刃は、線で切らない。面で外す。鹿の...

2025/10/05 19:07

72万と52万の“食べもの未満”の話

──72万と52万の“食べもの未満”の話をしよう。「年間72万頭の鹿、52万頭のイノシシが捕獲されています」この数字を聞いて、「え、そんなに⁉」と驚く人は多い。そして同時に、「なら、なんでスーパーにもっと並ばな...

2025/10/01 10:00

白いご飯が喜ぶ贈り物。—天然猪ロース三景〈第3回〉“ギフトな日常”という発明

冷凍庫に6パックの余白ができた。1パックは100g(スライス約5枚入り)。焼肉屋さんの一皿くらい。——この“ちょうどよさ”が、忙しい台所を上等にする。常備は、未来の自分へのギフト一人の夜:1パック(100g/約5枚...

2025/09/27 10:00

静けさに咲く木更津の鹿──赤身の余韻を聴くテリーヌ

「静けさのなかに咲く、赤身の香り」テリーヌに使われる肉として、鹿はどこか特別な響きを持つ。それは、猪のような脂の強さではなく、“赤身の繊細さ”を讃える存在だからだ。この「鹿のテリーヌ」は、その特性を...

2025/09/27 00:00

三つの扉、香りで開ける。—天然猪ロース三景〈第2回〉

台所に立つと、夜はだいたい三通りに分かれる。やわらかく微笑む夜。甘辛に頬を赤らめる夜。黙って背筋を伸ばす夜。——塩麹/味噌/プレーン、今日はどれの気分だろう。合図は、香り。むずかしい理屈はいらない。...

2025/09/24 00:00

常識、フライパンでひっくり返す。—天然猪ロース三景〈第1回〉

朝のニュースが流れる音の横で、フライパンを温める。じゅっ、と鳴る前の静けさに、私はひらめく。——猪は硬い、臭い、手間がかかる。その“常識”、今夜まとめてひっくり返そう。猪はやさしい。処理が速く、設計が...

2025/09/20 11:25

鹿肉は、ぴょんぴょん跳ねるたんぱく質だ。

「鹿って、こんなにすごかったんかい……」このグラフを初めて見たとき、声が出た。鶏むね、牛もも、豚ロース……各界の名だたる精鋭たちを横目に、鹿肉、たんぱく質ほぼトップ。脂質も最小。鉄分なんて圧勝。しかも...

2025/09/20 10:00

「焦らず、混ぜすぎず、火を入れすぎず。」 おうちでジビエVol.7

カルボナーラは、気分がいい日に作る料理だと思っていた。でも最近、それがちょっと変わった。気分が沈んでいる日も、疲れている日も、“焦らず、混ぜすぎず、火を入れすぎず”というルールだけ守れば、ちゃんとお...

2025/09/13 10:00

そのひと手間が、野を手懐ける——プロ仕様・粗挽き猪ミンチ

——プロのための、猪という選択肢厨房で、火を入れながら考えていた。「この肉の向こうには、どんな風が吹いていただろう」って。野生の猪は、風のにおいがする。それは比喩でもロマンでもなくて、たとえば噛んだ...

2025/09/06 08:58

赤身の哲学──木更津の鹿と野菜の静かな結び目

「赤身という美学」鹿肉の赤身は、他のどの肉とも違う。派手さや脂の濃厚さではなく、静かな気品と張りつめた美しさで勝負している。千葉県産の天然鹿を使った「鹿野菜ソーセージ」も、その哲学に忠実だ。色合い...

Artisans & Moreトップへ
Copyright © ジビエイノシシ肉鹿肉希少食材のギフト専門店|Artisan NIPPON 公式サイト. All Rights Reserved.